美容院にて。

先日、髪を切りに行きました。

 

僕はあまり美容院をころころ変えたいタイプではないので、
一度気に入ったところがあればずっと通います。

 

その時は初めてオーナーさんに切ってもらいました。

 

「今日はお休みですか?」というおきまりの質問をされたので、
「毎日休みみたいなものです」とお決まりの答えを返すと、
当然仕事内容を訊かれます。

 

ネットでの集客や販売の仕事をしていると言うと、
オーナーさんに髪を切ってもらいながら色々と相談されました。

 

最近は美容院出店ブームが来ているらしく、
今月も新しい美容院ができたそうです。

 

さらに来月もすでに新規出店が確定しているらしく、
「美容院戦争だ」とオーナーさんはかなりビビっていました。

 

「1000円カットみたいな安いところも増えてるから、うちも値下げしたほうがいいかなー」

 

なんて言っていたので、「とんでもない!」と僕は全力で止めました。

 

そんなライバルが次々と乱立するなかで価格競争なんて始めたら、
行きつくところは破滅に決まっています。

 

値下げ戦略を積極的に打ってもいいのは、特殊な仕入れルートを持っていたり、
徹底的に経営を効率化していたりして、ライバルよりも圧倒的にコストを抑えられる会社のみです。
(マクドナルドなんかが典型例)

 

あるいはバックエンドやクロスセルなど、
その商品と別のところで大きな利益を生む仕組ができあがっている会社のみです。

 

そうすれば安い値段でもしっかり利益をとれるので、
価格競争に持ち込んでライバルを潰しにかかるのは有効な戦略になり得ます。

 

しかしそういう優位を持たない中小企業にとっては、値下げは下策中の下策です。

 

安いをウリにすれば一時的にお客は増えるかもしれませんが、
結局よそも対抗してどんどん値下げしてくるので、
それに付き合ってどこまでも値下げしなくてはならなくなります。

 

値段を下げれば当然利益率は悪化するし、サービスの質も落ちます。

 

すると値下げ競争についていけなくなった途端、目立った取り柄もなくなって、お客がどんどん離れていきます。

 

それでもお客を維持しようと思えば、赤字覚悟でさらに値下げしなくちゃならなくなります。

 

そのまま地獄へまっさかさまです。

 

オーナーさんの場合、海外でも色々活動していて、ちょっとした賞なんかもとっているから、
実績的にはライバルたちよりかなり有利です。

 

それならあえて価格競争に飛び込むのではなく、「高価格&高品質」を求めてる層を狙ったほうがラクです。

 

価格ではなくサービスの質を重視する人だってたくさんいますからね。

 

もしお客が価格しか重視しないなら、1000円カット以外全部潰れてるはずです。

 

可愛くorカッコ良くなるためならお金に糸目をつけない人はいくらでもいるでしょう。

 

僕もそこまでこだわってるわけじゃないですが、1000円カットには全然魅力を感じません(笑)

 

一度安い店に入ったら角刈りみたいにされたトラウマがあるので…。

 

それとリピーター確保ですね。

 

それほど新規のお店が増えているなら、いかにライバルにお得意様を奪われないかがカギになります。

 

どんなに頑張って新規客をゲットしても、それと同じだけ離れていく人がいるんじゃ、結局プラマイゼロです。

 

ここの対策もオーナーさんはあんまやってなかったです。

 

僕も会員登録したのに、DMとか全然来ないし。

 

お客一人一人のカットの周期を調べて、その直前にクーポン付の手紙かメールでも送れば、
それだけでもリピート率結構上がると思うのですが…。

 

なんでやらないのか不思議です。

 

 

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